宮川町種蔵は、飛騨独特の「板倉」と呼ばれる木造の蔵と石積の棚田が有名で、平成13年、環境省の「かおり風景百選」に選ばれたという。
今日は、棚田の風景が見たくてやって来た。ようやく田植えの準備が始まったところで、水を張った田んぼがあちらこちらに見える。週末には田植えが始まるのだろうか。
公民館横の高台から下を覗くと、元気に泳ぐこいのぼりが目に入った。あの家には男の子がいるのだろう。
山々の木々が芽吹き、春本番を迎えた。種蔵は忙しくなりそうだ。
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去年は、6月に入ってから湿原を訪れたので、ミズバショウの花はすでに散ってしまっていて、残念ながら花を見ることはできなかった。今年こそはと、5月早々に出掛けた。途中の道には残雪が残り、フキノトウも芽吹いていた。
湿原前の駐車場に到着した。平日だというのに車が5台ほど止まっている。名古屋ナンバーの車があるのには驚いた。はるばる名古屋からここのミズバショウを見にやって来たのだろうか。
今年は、ミズバショウの花が見られそうだ。少しドキドキしながら、湿原に続くダケカンバの林の道を下って行った。やがて、視界が開け、白い花の色が飛び込んできた。湿原一面に広がったミズバショウの花の色だった。そして自然保護区になっている湿原の小川には、イワナが悠々と泳いでいた。
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「神岡祭は素晴らしいよ。神岡を描いているのだから、一度は見なくては・・・」と神岡の人から言われていたのだが、細入に住む旅人は神岡祭のことをすっかり忘れていた。そんなある日、新聞に神岡祭のチラシが入っているのを見つけた。4月26日(土)が開催日だという。
祭りの当日がやって来た。空はどんよりと曇っている。今にも雨が降り出しそうだ。細入では降っていなかったが、神岡近くで、とうとう雨が降り出した。
駐車場から祭りが開催される大津神社へ通りを歩いて行った。通りの向こうに神輿を担いだ子どもたちの姿が見える。賑やかな声も聞こえてくる。雨の中でも祭りは行われているようだ。期待しながら大津神社へ急いだ。
しかし、大津神社は閑散としている。入口の掲示板に「本日の大祭は明日に延期します」と大きな張り紙が貼ってあった。残念ながら今日のお祭は見られないようだ。雨に濡れた石畳の向こうに立派な本殿がかすんでいた。
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東海北陸道飛騨清美インターから細入に向けて車を走らせた。いつもは、ここから飛騨古川へ通じる「せせらぎ街道」を走るのだが、今日は河合町角川へ通じる道を走っていくことにした。
初めて走る道である。この道は険しいのだろうと予想していたのだが、反して、のどかな里山が続くなだらかな道であった。渓流には、たくさんの釣人が竿を伸ばしている。ヤマメやイワナを求めて関東や東海からやって来た釣人たちのようだ。魚は釣れているのだろうか。
もうすぐ角川という辺りで、里山の風景が目の前に広がった。飛騨特有の赤や青のトタン屋根の家、朽ちた蔵も見える。水が張られた田んぼには、田植えをする人の姿。そして、その後ろには、新緑に映える山並みが続いている。まぶしい太陽の光の中に、早春の里山はきらきらと輝いていた。
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神岡町のシンボル神岡城を、屋根の隙間から見た絵がこれだ。
神岡城の駐車場に車を止め、藤波橋の風景をスケッチしに出掛けた。行く時は、全く気がつかなかったのだが、藤波橋でスケッチを終えた帰り道、「あーあ、きつい坂道を歩かなくては、いけないなあ」と思いながら、あえぎあえぎ、坂道を上っていた時だった。狭い路地の屋根の向こうに、神岡城がそびえていた。屋根の隙間から見えている神岡城の迫力は、本当にすごかった。それで、スケッチした。
神岡町に住む人は、この風景を知っているのだろうか。たぶん知らないのでは・・・。ぜひとも、神岡の人に、神岡城の迫力を、その場に出掛けて見てもらいたいと思っている。
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白い雪が汚れを隠してくれるから、新雪が積もった風景は実に美しい。しかし、雪が溶け出し、薄茶色の木の枝や黒い屋根、土が混じった雪の塊など見え始めると、美しさはあっという間に消え失せてしまう。
雪が溶け出したある日、神岡へ出掛けた。やはり、期待していた美しい風景は見当たらず、雪捨て場になっている高原川の川原には、茶色に染まった雪の塊や、色を失った石ころが転がっていた。
それでもせっかく来たのだからと、川原から見上げた西里橋をスケッチした。決して美しい風景ではないが、冬にしか見られない西里橋が描けたのではないだろうか。
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神岡の西里橋から少し上の高原川沿いに白い蔵が並ぶ風景がある。歴史を感じさせる風景だ。去年の秋、西里橋を渡っていてこの風景を発見した。黄色く紅葉した木々と白い蔵が太陽にキラキラ輝いていた。
クリックすると大きくなります 雪が積もった2月、この蔵の風景を見にやって来た。雪が積もった白い川原の向こうに蔵が見える。一見、黒と白の水墨画の世界なのだが、よく見ていたらいろいろな色が見えて来た。冬の景色も結構たくさんの色があり、派手さはないが、賑やかだった。
私が神岡の町で、今、一番気に入っているのがこの風景なのだが、神岡に住む人たちは、この蔵のある風景をどう感じているのだろうか。聞いてみたいなあ。
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桜や紅葉で有名な藤波八丁に冬がやって来た。藤波八丁の散策路には深い雪が積もり、踏み跡はあるものの、冬場は散策を楽しめる所ではないようだ。
散策路の入口から上流を眺めると、すっかり葉を落とした木々が道の両脇につながり、殺風景な風景だ。やはりここは、桜や紅葉の時期にこそ歩く道のようだ。
それから何日か経ち、雪が降った次の日、再びここを訪れた。何と風景が一変していた。木々の枝や幹に積もった真っ白な雪、黒い岩肌や木々の枝、それに高原川のコバルトブルーの水がよく調和し、本当に美しい風景を作っていた。冬の藤波八丁も美しい時があるようだ。
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神岡の冬は雪に覆われる。神岡城も冬場は休業。駐車場に車を止めたものの、城の見学はできない。夏に神岡の町が展望できた神岡城の横にある広場まで行くことにした。除雪されてはいるが凍てついた道を広場へ向かった。
夏には広場だった所が、冬は雪捨て場になっていた。雪の丘を上ると、神岡の町が眼下に広がっていた。
夏に見た色とりどりのトタン屋根は、白一色に染まり、その中に赤い橋が見えていた。藤波橋だ。そして、その橋から白い屋根が連なって上に伸びている。神岡で有名な「八幡坂」と呼ばれる急坂がある町並みだった。
その場でしばらく時間を過ごしたが、神岡の町は、冬は冬で美しいと思った。
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神岡町に古い酒蔵がある。天保13年に創業を始めたという大坪酒造である。本町の商店街通りに白い蔵が建っているからすぐ分かる。
一昨年の冬、ここの酒蔵を見学させてもらったことがある。蔵の中は迷路のようになり、階段を上ったり下ったりしながら見学した。原酒は大きな甕の中でつくられていた。
「出来上がったばかりの飛騨娘がありますから、試飲しますか」と勧められた。日本酒というよりワインに近い美味しいお酒だった。さすが、老舗のお酒と、土産に買って帰ったことを覚えている。
太陽が顔を出し、真っ白だった神岡の町の雪も溶け出した。大坪酒造の前の道も黒いアスファルトが見えている。酒蔵の白い壁が水溜りに反射して光っていた。
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