6月、北海道からイカを追ってやって来たイカ釣船の船団が能登の鹿磯漁港に終結していると聞き、車を走らせた。富山から能登は遠く、夕暮れ頃、鹿磯漁港に着いた。聞いていた通り、漁港には大型の船団が停泊していた。
トラックがせわしなく出入りし、出漁に向け準備をしている。夕闇が迫り、埠頭につながれたイカ釣り船の白い船体が輝いて見えていた。出漁は夜になるのだろう。
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輪島の千枚田は、田んぼが千枚あるということからその名前が付いたという話が残っているが、実際には二千枚近い田んぼがあるとのこと。海に突き出した棚田の風景は素晴らしい。能登を訪れる観光客のほとんどがこの景色を目にするのだろう。
しかし、ここでの農作業はすべて手作業。この棚田は厳しい労働の中で維持されている。今は、ボランティアさんにも協力してもらっているとのことだった。
田んぼの土手に座ってスケッチしていたら、農作業を終えた老人が、ゆっくり細い農道を上がって来るのが見えた。この千枚田を維持するには、本当にたいへんな努力がいるように思った。
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能登半島地震から5ヶ月、復旧も進んでいるが、まだ地震の被害が残る能登半島。輪島の町を訪れた。朝市の通りは、以前のように市が並び、観光客の姿もたくさん見える。しかし、これでも例年の人通りの半分ほどだという。朝市の並ぶ通りには、空地があちらこちらにある。地震で全壊してしまい、撤去された商店の跡だとのこと。地震は本当に恐ろしいものだと思った。
輪島漁港に行った。港は、漁船で溢れていた。これだけの船が一斉に出港することはあるのだろうか。石油の値上がりで、経費がかさみ、漁師をやめる人も増えているという。この港にも、廃業した人の船があるのだろう。桟橋につながれた白い小さなイカ釣り船が、波に揺れていた。
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七尾市石崎町には、能登一番といわれるキリコ祭りがある。高さ15メートル、重さ2トンもある巨大なキリコを100人近い男衆が担ぎ、乱舞する勇壮な祭りだ。
前々から見たいと思っていたその祭りに出掛けた。
キリコが集結しているという石崎漁港は、和倉温泉のすぐ近くにあった。狭い通りには、巨大なキリコが4基聳え、その脇には子どもたちが担ぐ可愛らしいキリコも控えていた。
開始合図の花火が打ち上げられ、祭りが始まった。「サッカサイ、サッカサイ、イヤサカサー」という男衆たちの掛け声とともに巨大なキリコが動き始めた。一つ間違えば大けがにつながりかねない荒々しい祭りである。途中夕立が降り、中断はあったが、夜遅くまで男衆の勇ましい掛け声が小さな漁師町に響いていた。

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