東海北陸道飛騨清美インターから細入に向けて車を走らせた。いつもは、ここから飛騨古川へ通じる「せせらぎ街道」を走るのだが、今日は河合町角川へ通じる道を走っていくことにした。
初めて走る道である。この道は険しいのだろうと予想していたのだが、反して、のどかな里山が続くなだらかな道であった。渓流には、たくさんの釣人が竿を伸ばしている。ヤマメやイワナを求めて関東や東海からやって来た釣人たちのようだ。魚は釣れているのだろうか。
もうすぐ角川という辺りで、里山の風景が目の前に広がった。飛騨特有の赤や青のトタン屋根の家、朽ちた蔵も見える。水が張られた田んぼには、田植えをする人の姿。そして、その後ろには、新緑に映える山並みが続いている。まぶしい太陽の光の中に、早春の里山はきらきらと輝いていた。
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高原川と宮川が合流して、神通川と名前を替える富山の県境近くに、舟渡地区がある。その昔、対岸の猪谷と結ぶ渡し場があったことから、「舟渡」という地名が付いたという。
舟渡に立派なお宮さんがあるというので、スケッチに出掛けた。目指すお宮さんは、集落のすぐ横の小高い丘の上にあった。「素盞鳴社」と刻まれた石柱が入口に立てられている。
本殿は、太い杉の木立の奥にあった。本殿に続く石段は45段あるそうだ。「しじゅうご(四拾五)機嫌よく、みんな仲良く暮らせるお宮さんです」と念じながら、この石段を上っていたおじいさんいたそうだ。微笑ましい村のお宮さんの話だと思った。
本殿は、ぴかぴか輝いていた。4年前の洪水の時に被害を受け、建て直したそうだ。昔も今も、舟渡地域には大切なお宮さんのようだ。
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