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水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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福原伸二作 「かさでら物語」その六

福原伸二さんが遺してくれた笠寺にまつわる逸話「かさでら物語」をシリーズでご紹介します。

【その6】 笠寺観音由来記 その1 

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 美濃の国の長者の娘で、玉照姫という美しい娘がいました。
 鳴海にいた鳴海太郎成高は、玉照姫を自分のものにしようと思いましたが、玉照姫のお父さんとお母さんは断りました。
 太郎成高は大変怒り、玉照姫の家に火を付けて、
玉照姫のお父さんとお母さんを殺して、玉照姫を自分の家に連れ帰りました。
 太郎成高の奥さんは、玉照姫を憎み、粗末な着物を着せ、
水汲みや洗濯や菜っ葉とり等の厳しい仕事をさせました。

 その頃、野原に立つ観音様は、お寺が壊れ、雨露があたり痛んでいました。
 気持ちの優しい玉照姫は、自分はいじめられていましたが、
観音様がかわいそうと想い、自分の被っていた笠を、
観音様の頭にそっとかぶせておやりになりました。
 野良仕事に出るたびに、玉照姫は、
「観音様、私と死んだ両親を見守ってください」と、祈っておりました。
 ちょうどその頃、京都の偉い人で、兼平の中将が、この笠寺の方に来られ、太郎成高の家にお泊りになりました。
 兼平の中将は、玉照姫の美しさに、ひと目で気に入り、夫婦となりました。
 その後、玉照姫は、観音様への恩がえしとして、
お寺をきれいにして、観音様を奉りました。
 笠をかぶり幸福になったことから、
小松寺は、名前を変え、笠覆寺となりました。
[ 2016/11/15 15:03 ] 笠寺観音かいわい | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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