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笠寺観音の西門から出ると、斜向かいに赤や白の幟が立つ小さなお寺がある。幟には「粕畠観世音大菩薩」や「南無水子地蔵尊」、「烏枢瑟摩明王」などの文字が染め抜かれている。お寺の名前は「西方院」といい、名古屋四国四十五番札所の表示がある。真言宗のお寺のようだが、地域の歴史書を調べても「西方院」という名前が見つからなかった。比較的新しいお寺のようである。
「烏枢瑟摩明王」と幟に記された見慣れない文字に興味を持ち、調べてみた。「烏枢瑟摩明王」は、「うすさまみょうおう」と読み、産褥の穢れや枯木の精による障害、毒蛇の害、悪鬼の祟りなどを取り除く仏様であるという。不浄を清浄に転じさせる力があるとされることから、トイレに祀られることが多いということだった。
この西方院で奉られる「烏枢瑟摩明王像」は、8年毎にご開帳があるとのことだった。
笠寺観音のすぐ近くに、こういうお寺があったことも、今回の新しい発見になった。