
F8サイズ
この絵は冬の飛騨市河合町有家第2弾である。前回描いたサイズはF4号。太陽の光に微妙に色を変えながら輝く風景に感動した旅人だったのだが、前回の風景では描き足りていない。それでもう少し大きいサイズのF8号で描き直した。しかし、残念ながら今回も不満足の絵になってしまった。
そんな時、何という偶然か、描いている家の清水さんから手紙と冊子が届いた。「コウゾの寒干が始まったら連絡するから、描きに来てください」という内容の手紙と山中和紙の歴史を綴った本だった。和紙作りを続けている清水さんからの手紙は本当に嬉しい便りだった。
山中和紙の歴史を綴る本は、飛騨河合手漉和紙組合が中心なり、和紙作りを伝承する内容がまとめられていた。2年ほど前に、山中和紙を作っている柏木さんの所を訪問したことがあるので、書かれていることについては大体理解できたが、和紙を作る大変さがひしひしと伝わって来た。素晴らしい本を作られたと思った。
今年は、どうも暖冬のようで、清水さんは、コウゾの寒干には苦労してみえるのではないだろうか。「描きに来てください」と電話が掛かるのを楽しみにしている旅人である。