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梅雨に入り、うっとうしい毎日である。激しい雨が降り、何年か前の、洪水が起きた時の様子が頭を過ぎる。「名古屋市中区では出水しました」というニュースが流れる中、名古屋に向かった。雨は小降りになり、名古屋に着く頃には上がっていた。
笠寺観音仁王門前の桜の木は、青々とした葉を繁らせていた。石橋から池を覗くと、カメがたくさん泳いでいる。その数は、ゆうに百匹を超えている。どうしてカメたちがざわついているのかと思ったら、池の端で餌を投げ与えてている親子連れがいる。その餌に群がってきているのだ。
カメたちは、餌に向かって突進し、大きな口を開けてパクリと食いついている。可愛らしさは微塵もない。間違えて指でも入れようものなら、食いちぎられそうである。子どもの頃見たカメとは様子が違うのだ。時代が変わったから、カメの性質も変わったのかと思っていたら、そうではなく、この池のカメの多くは、ペットとして飼われていたミドリガメという種類だそうだ。
近々、この池のカメの数を調べるイベントがあるそうだが、危険なカメにはくれぐれもご注意を。くわばら、くわばら・・・。