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光写真機店は、本笠寺駅前にある。名前が、「カメラ店」ではなく、「写真機店」ということから老舗の店だということが分かる。
旅人がカメラをいじり出したのは、高校へ入ってからだが、フィルムの現像や撮影の仕方などでは、この店にはお世話になった記憶がある。
写真ということでは、子どもの頃、月刊誌の付録に、日光写真というものが付いて来たことがある。ネガフィルムと、印画紙がセットされていて、太陽に当てると印画紙が変色して、画像が映るというものだった。
今考えると、子どもだましの付録なのだが、結構興味を持って、遊んでいた。そんな体験からカメラをいじるようになったのだろう。高校時代のとっておきの一枚は、京都寂光院の多宝塔を撮影したもので、今もアルバムに残っている。
カメラはその後もいじり続け、全国を放浪し出した頃は、一眼レフのカメラを持っていた。しかし、フィルムや現像に充てるお金が心細くなり、支出するお金が少なく済むのではないかという邪悪な考えから、スケッチを描くようになった。また、デジカメという便利なカメラができ、この何年間は写真屋さんのお世話になっていない旅人である。
パソコンが普及し、家庭での印刷技術も向上し、ますます写真屋さんには厳しい時代が到来している。どの写真屋さんも四苦八苦しているのだろうが、老舗の光写真機店には、これからも暖簾を守り続けて行ってほしい。