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小糸集落では、昭和三十年代、米作りをし易くするために、水田の耕地整理がありました。「尾萩野」と呼ばれるこの台地は、その時の土地改良事業で誕生しました。
当時、この地域は、養蚕が主たる産業で、辺り一面桑畑でした。この台地には川がなく、水不足は日常的なことだったからです。
この地域でも稲作が出来るようにしようという目的で、土地改良事業が始まりました。大型機械が連日入り、大変な作業が行われたそうです。その作業の中で、この地域に昔から残っていたお地蔵さんにまつわる物語が生まれました。それが、「尾萩野の首なし地蔵」というお話です。
「首なし地蔵」というタイトルは大変物騒ですが、決して妖怪の話ではありません。土地改良事業をする中で、取り残されたお地蔵さんが、事故に会い、首が折れてしまったのです。それを発見したおじいさんとおばあさんが、手厚く修復し、元の場所に戻してあげるという大変心温まるお話です。旅人は、これを絵本にしようと奮闘中です。
きっちり描き込まれまた奥行きのある素敵な作品ですね。
今後も楽しませて頂きます。