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水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

団塊世代の親父のブログです。
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割山森林公園「天湖森」  冬のフェスタに行って来た

  二月十一日の祝日、細入にある割山森林公園「天湖森」で冬の行事があるという。地元の人が作った紙芝居を上演するというので、出掛けることにした。以前は、冬期間は閉鎖されていた公園だが、二年前から冬も営業するようになった。除雪が大変だと思うが、とにかくがんばって開園しているのだという。しかし、冬期間の開園を地元の人が知らないくらいだから、訪れる人は少ない。宣伝が足りないようだ。
  今日は、朝から小雨が降出し、あいにくの空模様である。天湖森に着く頃には、みぞれに変わっていた。駐車場に到着したが、車が五台ほどしか止まっていない。「この空模様だから中止になったのだろうか。それとも、日にちを間違えたのかな」と思いながらも、とにかく、管理等まで行くことにした。
  傘を差して歩き出した。とても、冬のフェスタが行われる天気ではなさそうだ。案内によれば、今日は、屋外では、スノーシューを履いての冬山歩き、そり遊び、雪上バイク。屋内では、木工工作、紙芝居、豚汁などいろいろな取組みが企画されている。たくさんの人で賑わっているはずなのに、人の姿が全く見えない。管理棟に到着したが、ここにも人影はなかった。
  園内を歩いてみることにした。ログハウスの方から人の話し声が聞こえて来る。ハウスの前には青いシートが掛かっている。近づいて行くと、ベランダから女性が手招きしている。フェスタは開かれているようだ。

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              割山森林公園「天湖森」のログハウス

  ログハウスの中は、おばさんたちで一杯だった。「さあ、こちらへどうぞ」とテーブルへ案内された。おばさんたちは、待っていましたとばかり、「美味しい豚汁はどうですか。ミョウガ寿しはどうですか」と勧めて来る。あまり食欲はないが、豚汁を貰うことにした。
  周りのおばさんたちは、この地域に住んでいる人たちなのだろうが、知らない人ばかりだった。「あれ、奥さんは元気ですか」と声を掛けてきたおばさんがいる。旅人のことを知っているようだ。「奥さんと一緒に来ればよかったのに。奥さんに会いたかったなあ」と残念がられた。豚汁を食べ、体が温まった。紙芝居は、十二時頃から、別棟のログハウスで行われるというので、少し時間が早いが移動した。
  天湖森には三つのログハウスと、小規模のコテージがある。ログハウスは二階建てで、トイレ・風呂・台所があり、別荘気分が味わえる。この日、旅人は初めて入ったのだが、素晴らしいログハウスだった。八人まで宿泊でき、料金は一泊二万六千六百五十円だという。寝具を持ち込めば、十人は裕に宿泊できそうだ。この冬場でも、予約が入っているという。家族や仲間で過ごしたら楽しいだろうなあと思った。
  楽しみにしていた紙芝居が始まった。上演するのは、地域のおばあさんたちだ。観客が少ないのが残念だが、前列に陣取った小さな子どもたちが、大きく目を開いて紙芝居を見つめている。最初の演目は、「さるとかめ」というお話だった。岩稲集落に住むおじいさんが、子どもの頃に母親から聞いた話を紙芝居にしたのだという。どこか「さるかに合戦」に似たところがあった。教訓になるお話だった。
  二つ目の演目は、「まぼろしの滝」だった。片掛集落に伝わるお話で、旅人が、以前から絵本にしたいと思っている作品である。紙芝居は、細入村史に載っている原文を、子どもたちに分かるようにかなり脚色してあるように思った。絵もしっかり描けていたが、小さい子どもたちにはお話の内容が少し難しかったようだ。このお話は、中学年以上の子どもなら、理解できるのではないだろうか。
  紙芝居が終わってから、懇談の時間があった。おばあさんたちは、今も小学校や保育所で、紙芝居を見せているということだった。しかし、紙芝居は、もう二十年近く前に作ったもので、その頃は皆エネルギーがあったが、今は高齢化し、どう若い人に引き継いでもらうかが課題になっているという。団塊の世代がこの紙芝居を引き継ぐ時代になっているのだが、前途は多難のようだ。
  フェスタの帰り、駐車場で、雨合羽に身を包んだ十人ほどの集団に出会った。山歩きを終えて帰って来た人たちだった。雨の中の山歩きだったが、笑顔がこぼれていた。満足のゆく山歩きだったようだ。
  天気がよければ、もっとたくさんの人で賑わったのだろう。来年の冬は、盛大なフェスタになることを願いながら天湖森を後にした。
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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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