
富山市の桜の名所「松川べり」の桜が満開になりました。毎年、この桜にあわせて「全国チンドンコンクール」が開催されます。今年も、期待していたのですが、東日本大震災を受け、自粛することになりました。
このチンドンコンクールは、戦後、戦災で焼け野原になった富山市の復興と市民を勇気づけることを願い、開催したという歴史があります。今年も、自粛ではなく、開催することに意義があったと考えた人が多かったのではないでしょうか。
4月10日(日)、本来なら、チンドンマンが、笛や太鼓、ラッパを演奏しながら練り歩く姿が見られるはずだった松川べりへ出かけました。松川べりは満開の桜を見る人たちで大賑わいです。遊覧船乗り場にも長い行列ができていました。その時です。何だか遠くから、笛や鐘の音が聞こえて来ました。人だかりもしているようです。チンドンコンクールは中止になりましたが、地元のチンドンマンがパレードをしているようです。
しばらくして、チンドンマンの一行が姿を現しました。「富山羽毛椿一座」の皆さんのようです。「東日本大震災への暖かいご支援をお願いします」と書かれた大きな垂れ幕や募金箱が目に入りました。彼らは、大震災募金を訴えながら、練り歩いているのです。道行く人たちが、次から次へと募金の訴えに応えていました。全国チンドンコンクールは、やはり自粛ではなく、こういう形で開催すべきだったのではないかと強く思いました。
「みなさんと心はひとつ。生きる望みを捨てないで、がんばってください」と祈っています。