
4月16日(土)、旅人の住む楡原で春祭りがあった。楡原の春祭りでは、獅子舞がある。江戸時代の終わり頃から、この地域に伝わる獅子舞で、青年団がその伝統を守り続けている。宿の出発は、午前8時。獅子舞は、まず、鎮守の森にある楡原八幡宮に奉納され、その後、各家々を回り、午後11時頃に終了する。以前は、次の日まで獅子を廻していたというから驚く。家々では、ご馳走を作り、祭りを祝う。この日は、遠く離れて暮らしている人たちも里帰りするという。去年は、北海道から里帰りした青年が、太鼓を叩き続けていたという話を聞いた。今年も、その青年は祭りに参加しているとのことだった。
楡原八幡宮で奉納される獅子舞を見た。ササラ、金蔵、姉マの役は、小学生が担当し、重い獅子頭は青年が持つ。みんなが見つめる中、笛や太鼓の音に合わせて、獅子舞が始まった。小学生の踊りが、ビシッと決まっている。かなり練習を積んだようだ。重い獅子頭を持ったまま、宙返りをする曲獅子もきっちり決まり、拍手が起きた。先ほどまで、稲妻が光り、雷が鳴っていたが、空も明るくなり、雨も止んだ。お宮さんでの奉納を終えた獅子舞の一行は、出発して行った。今日は、笛や太鼓の音が聞こえる賑やかな一日になりそうだ。
「被災地のみなさんへ。みなさんと心はひとつ。生きる望みを捨てないで、がんばってください」と祈っています。