水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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アラン・ブースが歩いた奥美濃を歩く1-3

第1日目 美濃太田から湯之洞温泉まで その3

 急遽予定を変更して、湯之洞温泉に向けて歩き始めた。美濃の古い町並みの残る通りでは、この日夏祭りをしていた。赤い提灯が家々の軒先に吊り下げられ、通りには屋台も並んでいた。アラン・ブースはこの美濃市である造り酒屋を訪ねている。きっとこの古い町並みの中にその酒屋はあるのかも知れない。

 古い道は町の外れで国道一五六線と合流した。国道一五六号線の交通量は多いが、立派な歩道が付いていて、歩き易い。美しい水が流れる大きな川が見えてきた。長良川である。これから先、ずっとこの長良川に沿って道を上って行くことになる。

 夕暮れが迫っている。もう一時間もすれば、素晴らしい夕焼けが見られるのではないかと気持ちが高ぶってくる。食堂の客に湯之洞温泉まで歩くように勧められたことを感謝したい気持ちになった。川原に下りて、写真を何枚も撮る。遠くに霞む墨絵のような山々の姿と川原の白い石と水の美しさがみごとに調和して本当に美しかった。

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 長良川の美しい風景を見ながら、湯之洞温泉に向かって歩いて行く。さわやかな風も吹いて、疲れが吹き飛んで行くようだ。山々が川に迫ってきて、辺りは渓谷になっていく。夕日が沈むところは、すぐ近くに山があって見ることが出来なかったが、空が赤く染まっていく景色は美しかった。川幅が更に狭まり、水の流れは勢いを増し、水の流れる音が大きくなってきた。大きな淵になっているところに一艘の川舟が浮かんでいる。昔どこかで見た絵に似た風景が広がっていた。

 午後七時過ぎ、薄暗くなった湯之洞温泉に到着した。旅館は、川を渡った向い側にあるようだ。橋の所にある店で電話を借り、旅館に問い合わせた。「泊まれますか」と聞くと、「何人ですか。」と人数を聞かれ、「一人ですが」と答えると、「残念ですが」と断られてしまった。もう一軒にも電話したがここも同じように断られた。土曜日の夜ということがいけなかったのか、一人旅がいけなかったのか、泊まる場所は確保できなかった。湯之洞温泉まで足を延ばしたことが、失敗だったが、最初のチャレンジは湯之洞温泉まで歩いたという結果をもって終了することにした。アラン・ブースは、私が今晩断られた湯之洞温泉にある湯本館で厚いもてなしを受けたと記述している。皮肉な結果であったが、その当時と比べると、この温泉は繁盛しているのだろう。

 すっかり暗くなった湯之洞温泉口駅の待合室で美濃太田行の列車を待つ。駅の蛍光灯が待合室を明るく照らしている。時刻表を見ると、美濃太田行の列車は発車したばかりで、次の列車は八時三七分までなかった。待合室のベンチに一人の高校生が腰掛けていた。「こんばんは」と挨拶をして、話し掛けると「今日、高校野球の練習試合があって、自分たちのチームが勝った」と嬉しそうに話してくれた。彼はまだ二年生なのでレギュラーではないが、応援でがんばっているという話だった。しばらくして彼は迎えに来た家族の車で帰って行った。だれもいない田舎の駅の待合室に、たった一人で、列車を待つ気分はあまりよくなかったが、次回はこの湯之洞温泉からスタートして、アラン・ブースの歩いた白川郷を目指そうと思った。

 
[ 2012/05/13 06:02 ] ふらり きままに | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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