水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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アラン・ブースが歩いた奥美濃を歩く2-1

第2日目 湯之洞温泉から郡上八幡 その1

 それから半月ほど過ぎ、第2回目のチャレンジがやって来た。今回は、休暇を含めて五日間をこの旅のために用意した。「白川郷まで歩ききって、アラン・ブースと同じように合掌造りの建物を眺めて見よう」ということを目標にした。

 まずは前回歩くことを終了した湯之洞温泉まで行くため、美濃太田駅から長良川鉄道に乗車した。学校が夏休みに入っているのと、土曜日が重なり、列車の中は家族連れが何組も乗車していて、満席だった。こういう時は、車両を増結して二両にしてはどうかと思うのだが、ワンマンカーなので簡単には増結できないようだ。関駅でさらに乗客が増え、車内は超満員の状態になった。「美濃駅でトロッコ列車に乗り換えるからしばらくの辛抱だよ」と、家族連れの会話が聞こえてくる。車内が満員なのはそのためなのかと納得した。ゆかたを着た女性客も七・八人いる。郡上八幡へ踊りに出掛けるのだろうか。緑の山中を列車は走り、やがて美濃駅に到着した。トロッコ列車に乗り換える客が降りて、車内は少しゆったりできる雰囲気になった。列車は出発し、左手に長良川が見えてきた。乗客の多くも窓から川の景色を眺めている。水の色がコバルトブルーで美しい。前回夕日が美しかった堤防沿いを通過し、湯之洞温泉口駅に到着した。

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 天気は快晴。まずは国道を歩き、途中から長良川左岸にある旧道に入る予定である。駅の近くにあるコンビニで昼食のおにぎりを買い、歩き出した。前を見るとリュックを背負った男性が歩いている。湯之洞温泉口で私と一緒に下車した人のようだ。私がコンビニで買い物をしている間に抜かされてしまったようだ。歩くペースは私の方が速く、しばらく行ったところで追い着いた。そのまま追い抜くのも失礼なので、「どこへ行くのですか」と声を掛けた。「温泉に入ろうかとぶらっとやって来たのですが、どうも温泉は駅から遠そうなので、行くあてもなく歩いているのです。」と、中年男性からは、思いがけない返事が返ってきた。「私は今から郡上八幡まで行く予定なのですが、しばらく一緒に歩きますか」と、誘うと、「じゃあしばらく付き合わせてください」と快い返事が返ってきた。今までいろいろ道を歩いて来たが、知らない人と一緒に歩く経験は今回が初めてである。今日はいろいろハプニングがありそうだ。

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 「今日は、親戚から名鉄電車の家族切符をもらい、それを使って名鉄電車の終点までやって来たのです。長良川鉄道にも初めて乗りました。私は便器を作るTOTOでコンピュータ相手に仕事をしています。」と、いろいろ話してくれる。旧道に入ってからは、左側に長良川を見ながら歩いて行く。車もほとんど通らなくて、なかなか気分よく歩いて行ける道である。「日頃は車ばかり乗っていますが、こういう美しい景色を見ながらのんびり歩くのもなかなかいいもんですね」と、私の街道を歩く話に共感してくれた。

 歩き始めて二時間近くが経ち、そろそろ昼ご飯の時間である。男性は昼食の用意を持っていない。私のおにぎりを上げるわけにもいかないので、どこかで店屋か食堂を見つけなくてはならなくなった。地図で調べると今歩いているのは、河和という所のようだ。小さな村だが、どこかに店屋はありそうだ。しばらく行ったところに民家があり、中を覗くとおばあさんがいる。「この近くに食堂はありませんか」と尋ねると、「ここから十軒ほど向こうに喫茶店がある。そこは、食事もできるから」と親切に教えてくれた。

 教えてもらった喫茶店は、そこから五分ほど行った所にあった。なかなか感じのよい店である。ランチを注文する。コーヒーが付いて八百円。いろいろおかずもあっておいしい。店のマスターにどこから歩いて来たのか聞かれる。「湯之洞温泉から来た」と答えると、店にいた客も含めて、「この近くに村が運営している温泉があるから、ぜひ入っていくといいよ」と紹介された。道連れになった男性に、「温泉に入ろうと思って出掛けてきたのだから、ぜひ入ったら」と勧めると、その気になったようだ。温泉はこの先の、大屋駅の近くにある。

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 美並村村営の温泉は、つい最近作られたようで、粗末な囲いの建物であった。入り口には「子宝の湯」と看板が掛っていた。車もたくさん停まっていて、大勢の人がやって来ているようだ。入浴料が無料なのにはびっくりした。ここで、三時間近く一緒に歩いた男性とビールで乾杯した。美味しいビールだった。彼とはここで別れた。

[ 2012/05/14 06:10 ] ふらり きままに | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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