水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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アラン・ブースが歩いた奥美濃を歩く2-2

第2日目 湯之洞温泉から郡上八幡 その2 

 ここから郡上八幡までは、まだ、二十キロ近くある。今までかなりゆっくりしたペースでしか歩いて来なかったから、相当ペースを上げなければいけないと覚悟した。

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 子宝の湯からしばらく行った所で長良川を望める場所に出た。大きな岩が幾つもあり、水が激しく渦巻いて流れているのが見える。遠くを見ると、何かボートらしきものが幾つもこちらに向かって流れてくるようだ。川下りを楽しんでいるのだろうか。その一団がだんだん近づいて来た。五・六人が乗りこんだ大きなゴムボートが八隻いる。スリルがあってなかなか面白そうである。大きな岩をカーブした所が難所のようである。岩にぶつかりながらも上手に下って行く。三番目のボートが何と岩に衝突し転覆してしまった。乗っていた人たちは、川の中に投げ出され、流されて行く。「わっ大変だ」と思ったのはどうやら私だけだったようで、流されている人も、周りのボートに乗っている人も落ち着いている。どうやらわざと転覆させて、スリルを楽しんでいるようだ。流されていく人たちは、みな周りのボートから投げられたロープに捉まって引き上げられて行く。転覆したボートも引き起こされ、何事もなかったかのように再び川の流れに乗って下って行った。

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 福野駅手前で長良川に架かる橋を渡り、対岸の上田から県道六十一号線を歩く。こちらの方が車の量が少なく、長良川のすぐ横に道路があり、景色もよい。おばあさんが二人腰を下ろして話をしている。「景色がいいですね」と挨拶する。「川下りのカヌーやボートがたくさん通りますね」と話しかけると、「あのボートのほとんどは、相生から出てるんだよ。バスでお客を運んで行ってそこからスタートしている。あの人たちは村のためには何もいいことがないよ。お金を落として行くわけでもないし、この通りごみを一杯落としていくだけだよ」と川原に捨ててある空き缶やプラスチックのごみを指差して怒っていた。

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 県道六十一号線は途中崖崩れで車の通行は禁止されていたが、歩くには支障がないようなのでそのまま歩いて行った。道が険しくなり、所々に右側の崖から崩れてきた石ころが落ちている。直撃を受ければ、車でも危ないかもしれないと思った。崖を見上げながら道を急いだ。相生を通過する時に、カヌーの川下りを宣伝する大きな看板と、建物が目に付いた。ここから先ほど見たボートは下って行ったのだろう。

 時刻は五時。観光ヤナの横を過ぎると対岸に郡上八幡の町並みが見えてきた。アラン・ブースも今日私が歩いた道を、通ってきたことが紀行文に書かれていた。そして、彼は、この郡上八幡で江戸時代のセットのような町並みを見つけたとある。私も彼と同じような発見が出来るのではないかと期待しながら、長良川に架かる稲成橋を渡り、五時二十分、郡上八幡駅に到着した。

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 まずは、宿泊場所を見つけなくてはならない。駅前の観光案内所に行くが、「自分で電話して探してください」とつれない返事である。タクシーが停まっているので、運転手に相談すると親切に教えてくれる。「今晩は土曜日で、郡上踊りも始まっているから、宿は空いていないかもしれないが、とにかく電話して見なさい」と何軒かの宿を紹介してくれた。紹介してくれた所はすべて断られた。どうしたらよいか再度相談すると、「ひょとしたらユースホステルなら空いているかもしれないよ」というので電話すると、「いいですよ」という返事をもらった。旅先で、ユースホステルに泊まるのは初めての体験である。きょうはいろいろハプニングがある。

 さっそく、タクシーでユースホステルに向かう。そこは何と洞泉寺というお寺だった。お寺とユ―スホステルという不思議な関係がおもしろい。ベルを押すと奥さんが出てきた。「部屋は二階です。食事は出していません。風呂もありませんので、このすぐ近くにある天徳湯という銭湯を使ってください。これは、その入浴券です。」と紙切れを渡された。ユースホステルというと、きまりがいろいろあって、夜のミーティングもあって大変だと思っていたのが、宿泊名簿もなく、実にあっさりしている。認識を変えなくてはいけないなあと思った。しかし、銭湯の風呂とはびっくり仰天である。

 着替えを済ませ、夜の郡上八幡の町へ出掛けた。まずは、銭湯である。入浴料は大人、三百八十円と入口に紙が貼ってある。私は入浴券で中に入る。さっそく裸になって、中に入ったが、石鹸もシャンプーも持ってきていないことに気がついた。旅館での入浴では、石鹸もシャンプーも風呂場に置いてある。何も考えずに風呂に入ってしまったことを後悔したが、時すでに遅し。シャワーを浴び風呂に入ってそそくさと退散した。きっと周りの人は「変な奴だなあ」と思ったのではないだろうか。

 食事は、銭湯のすぐ近くにある飲み屋でとることにした。中に入ると、客は一人しかいなかった。ビールとつまみを注文した。つまみにはゴリが出てきた。歩いた後のビールの味は格別だった。あっという間に一本がなくなり、もう一本注文する。天然鮎が食べたかったが、カウンターに並んでいたのは、養殖の鮎だったのであきらめた。親子丼を注文し、腹もふくれたので店を出た。この店も味はイマイチ。安くて美味い店を見つけるのは難しい。

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 橋を渡った所に、全国名水百選に選ばれている宗祇水があった。夜というのに観光客が続々押し寄せて満員である。水を飲むのに行列ができている。郡上踊りの曲が聞こえてくるので、そちらへ歩いて行った。郡上踊りは新橋の横の広場で踊られていた。大きな踊りの輪が幾重にもでき、たくさんの人が楽しそうに踊っている。見たところ千人はいそうである。そろいの浴衣を着て上手に踊っているグループや見よう見真似で踊っている人など様々である。聞くところによると地元の人は舞台に上がっている人だけで、周りで踊っている人はほとんどが観光客だそうだ。郡上踊りもいろいろ曲があり、曲が変わると全く踊る方向が反対になった。「今晩は十一時までです」と放送が入る。

一時間ほど、踊りを見物した後、夜の郡上の町を散策した。賑やかなのは、踊りが踊られている左京町辺りと古い町並みとみやげ物店が並ぶ本町辺りであった。遠くにある郡上八幡城がライトアップされて明るく光っていた。

 歩きつかれたので、もう少しビールを飲んでから帰ることにした。みどり屋とのれんがかかった飲み屋に入った。年配のおばさんがカウンターの中で、一人の客を相手に話をしていた。ビールを注文する。「なかなかいい町ですね」と話しかけると、一人の客も乗ってきて、話が盛り上がって行った。「郡上踊りも、川崎ばかりで、私ら地元のもんは川崎は踊りたくないから踊りの輪に入らんのや」と少し怒った口調で女主人は言った。私が歩いて旅をしている話にも興味を持ってくれたようである。「明日は白鳥町まで歩いて行く」と言うといろいろ道を教えてくれた。そこへ年配の五・六人のグループが入ってきた。この店のなじみ客のようだ。その中の一人が私の歩き旅に感心したのか、ビールを一本差し入れてくれた。後で知ったのだが、その人はこの郡上八幡の助役をしているという。今日は朝からいろいろハプニングがあり、楽しい一日になった。明日もいろんな出会いがあることを期待して、お寺へ帰った。
[ 2012/05/15 06:35 ] ふらり きままに | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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