水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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初心者マークの車で走った北海道の旅

第3日目 小樽から岩内へ 

午前3時前に目が覚めた。「この時間に起きなくてはいけない」というと、私はそれが気になってしまう性分である。うつらうつらする内に3時を迎えてしまったようだ。まだ起きてごそごそするには他の人に失礼なのでしばらく静かにしていた。
 
 午前3時30分過ぎ、「この船は間もなく小樽港に入航します。下船の準備を始めてください」と館内放送が入り、部屋の中は賑やかになりだした。ベッドから起き上がったが少々寝不足の感じである。身の回りの持ち物を整理し、洗面に出かける。洗面所はたくさん設置されていて行列ができるほどではないが、混んでいた。トイレも済ませた。体調はいいようである。
 
 午前4時過ぎ、「ドライバーは車へ移動してください」と館内放送が入る。荷物を持ち、車の所へ移動を始めた。たくさんの人で車の所へ降りる階段は混んでいた。途中にある窓から薄暗い小樽の町が見えた。空は雲っているが、雨は降っていなかった。
 
 フェリーが完全に着岸し、ハッチが開き、車が動き始めた。いよいよ「北海道、車の旅」が始まるのだ。ウキウキした、それでいて、どこか緊張した気分だ。小学生の頃、遠足に出掛けた時の気分と似ているように思った。前の車が動き始めた。私はギアーをドライブ入れ、ブレーキを外して、アクセルを踏んだ。車は、フェリーに架けられたブリッジを渡って、小樽の町を目指して進み始めた。
 
 午前5時、小樽運河前に到着。港から僅か5分ほどである。何台も車が停車している。同じフェリーに乗っていた人たちも、ここから北海道観光の第一歩を始めているようだった。近くにコンビニがあったので、朝ご飯を買った。サンドイッチとお茶にした。いつもは、おにぎりなのに、変だなあと思った。北海道の気分がそうさせたのだろうか。
 
 運河の辺にあるベンチに座ってサンドイッチを食べた。こんな早朝なのに、運河の辺の散歩道を歩いている人がたくさんいた。自分もその1人なのだが、せっかく北海道へ来たのだから、1つでもたくさん見学して行こうという人が多いのだろう。

  観光客に混じって大きなボストンバックを引いた親父さんが歩いて来た。身なりからしてどうもホームレスのようだ。私がサンドイッチを食べているのを、チラッと横目で睨んで通り過ぎていった。よほど私が美味そうにサンドイッチを食べていたのだろうか。

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早朝の小樽運河

 小樽運河の近くを歩いて行くと、遊覧船の乗場があった。早朝で人は誰もいなかった。ガランとした港に殺風景な倉庫が立ち並び、その倉庫の前に船体の錆びた貨物船が停まっていた。昨年留萌港で見た風景とよく似ていた。「北海道へやって来たのだ」という実感がした。
 今回はこの小樽から積丹半島をぐるっと回って函館まで行くことが目的である。今日はどこまで行けるのか分からないが、のんびり走って行こうと思った。
 
 国道5号線を積丹半島に向けて走り始めた。後ろからあっという間に車が迫ってくる。私は60kmで走っているのだが、遅いのだ。ビュンビュン追いぬいて行く。気持ちを引き占めて、アクセルを踏んだ。スピード計は80kmを表示していた。
 
 トンネルに入った。路側帯が僅かに付いているだけだ。とても歩いて通り抜けることはできないようだ。時速80km車が走る北海道の国道は、バスか車で行った方が安全のようだ。

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 海水浴場の表示が立っている。信号を右折して海水浴場へ行ってみることにした。浜辺はテントが並び、眠そうな表情の若者たちが朝ご飯の用意をしていた。駐車料500円という看板が目に入った。車が停められそうなスペースには、同じような看板がきちんと貼られていた。「車で来たら駐車場がいるでしょう!ここはタダじゃないのよ。停めたらきちんと駐車代を払ってね」と看板が叫んでいるようだった。早々に海水浴場を後にした。
 
 しかし、そこが、何という名前の海水浴場だったのか、後で地図を見ても分からない始末だった。歩いて行ったり、バスから下車して行ったのなら、絶対に名前が分からないということはないのに、車で行ったからこういうことになるのだろう。車だと、景色が希薄になってしまうのだろうか。

  国道5号線を走り、余市町に入った。車に乗るようになって、道路を走る時は、行く先の表示を見逃さなければ間違いなく目的地に着けることが分かった。車に乗り立ての頃は、表示を見る余裕もなく、ただひたすら前だけを見て走っていたように思う。ゆとりがなかったのだ。車の運転にも慣れ、今では表示をしっかり読み取ることができるようになってきた。北海道の旅も、今のところは順調だ。

 余市町にある道の駅を過ぎ、5号線から離れて、229号線に入る。海岸に沿った道路だ。小平町を過ぎ、積丹町に入る。積丹岬という表示が見える。道路を右折して岬の方へ進んで行った。キャンブ場も整備されていて家族連れがバンガローでキャンブをしていた。急な上り道を上り詰めた所で道は行き停まりになり、大きな駐車場があった。ここが積丹岬なのだろう。「ニセコ積丹小樽海岸国定公園 島武意海岸」と案内板が立っていた。

 車を降り、自然歩道を歩いて行った。トンネルを抜けると断崖になっていて、下の方に真っ青な海が広がっていた。自然歩道が海岸まで行っているようなので下って行った。かなり急な道である。「マムシ注意!」の看板が立っている。道の所々に何本も立っている。よほどマムシが多いのか、それとも観光客が噛まれたのだろうか。本当に美しい景色なのに、「マムシ注意」の看板はふさわしくないと思った。

 海岸に下りると、若者が2人、テントを張ってキャンプをしていた。鍋や釜、釣り道具などたくさんの品物が辺りに広がっていた。あの急な坂を、これだけの荷物を担いできたのだと思うと、「ご苦労さん、よく頑張って運んだね」と称賛の言葉を掛けてやりたくなった。しかし、私の口から出た言葉は「魚釣れますか」だった。「少し釣れています」という返事が返って来た。「マムシ注意!」の看板の中で、この若者たちはキャンプをしているのだから、肝っ玉が座っていると感心もした。 

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 再び自然歩道を上って丘の上へ出た。積丹岬灯台が近くにあるというので、見に行くことにした。緩やかな上り坂になっている道を、上り詰めた所に赤と白に塗り分けられた灯台があった。灯台の横に展望台があり、遠くまでずっと見渡せた。緑の丘と真っ青な海が広がり、さすが北海道と唸らせる景色だった。
 出発。再び国道にでる。追い越し禁止の黄色いラインが引かれた道を走る。「後ろからトラックがやって来たらいやだなあ」と思いながら走って行く。初心者というのは、こういうことをいつも考えながら走っているのだろうか。
 「神威岬」という案内板が出ている。右折して寄り道することにした。林の中の道を走って行くと、広い駐車場に出た。バスも何台か駐車している。前方の丘へ上る道をたくさんの人が歩いていた。売店もあり、この地域では有名な観光地になっているようだ。

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神威岬
 
 自然歩道を上って行くと眼下に真っ青な海が広がっていた。険しい岬が真っ青な海の中に突き出ていて、道も付いている。たくさんの人がその道を歩いているのが見える。絶景である。私も先端まで歩いて行くことにした。強い風が吹いていて帽子が飛ばされそうである。険しい断崖の道を小さな子どもも歩いている。手すりがあり、安全対策は一応立てられているが、一歩間違えば崖下に転落しそうである。10分ほど歩いて先端に到着した。無人の灯台があり、その先の海の中からは、巨大な岩が突き出ていた。「神威岩」という名前が付いていた。北海道だけでしか見られない景色だと思った。

 神威岬を出発。時刻は12時を過ぎている。そろそろどこかで昼食にしようと思う。国道を時速80kmのスピードで走るのも、少し慣れて来たように思う。それでも、後から来る車に追い越されることがある。北海道は交通事故死が全国一になっているが、その理由はこの高速にあるのだ。衝突すれば死に直結しているのも当然だと思った。

 自転車で走る若者がいる。真っ黒に日焼けしている。細い路側帯しかない道を走っている。彼等は冒険旅行に挑戦しているのだ。去年は私も同じような旅をしていたのだ。「頑張れよ」と声を掛けてやろうと思ったが、車はあっという間に彼を追い越してしまった。
 
「2km先 道の駅」の標識が見えた。昼食はそこで取ることにした。「神恵内町 道の駅」という大きな施設だった。「道の駅」が国道を1時間くらい走ったところに設置されているというのは、車を運転するものにとっては本当に助かることがよく分かった。休憩したり、トイレを済ませたり、食事を取ったり、その地域の土産を買ったりできるのだから。全国的に「道の駅」の設置が増えているそうだが、そのためにドライブインが減少しているようだ。
 
 神恵内町道の駅には大きな食堂があった。煮魚定食を注文した。椅子に座って待っていると、真っ黒に日焼けした青年が入って来た。どうやらさっき追い越した自転車の青年のようだった。華奢な体付きの青年だが、1日100km近く走行しているのだろう。
 煮魚定食には大きなホッケが付いていた。民宿や旅館にもたくさん泊っているが、ホッケは塩焼きだった。煮たホッケは初めてだった。食べてみると薄味で美味しかった。これは、北海道だけでしか食べられないものだと思った。
 
少々眠気が襲って来たが、しっかり眼を開いて運転を続けた。しばらく走ると泊村に入った。「原子力発電所建設で揺れている村」だとニュースで聞いたことがある。休憩を兼ねて寄ってみることにした。発電所入口まで行くとゲートがあり、そこから先は関係者しか入れなかった。ゲートのすぐ横が村の海水浴場になっていて、テントが張られ、バーベキューをしたり、海水浴をしたりして賑わっていた。駐車場に車を停め、浜辺で休憩した。こんな時、一人旅は寂しさを感じる。子どもが小さかった頃、家族で出掛けた海水浴やキャンプの思い出が、次から次へと頭の中を過ぎて行った。

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泊村の浜辺
 
 今回の旅行には車にキャンブ道具を積んでいる。いつもはリュックに入れて運んでいるのだが、車は荷物がたくさん積めて本当に便利である。車にはカメラ、絵を描く道具、本、着替えなどしっかり積んで来た。せっかくテントを積んで来たのだから、今日は、どこかでテントを張って宿泊しようと思った。地図で調べると隣の岩内町にはオートキャンプ場が設置されていること分かった。とにかくそこへ行って宿泊できるかどうか聞いてみることにした。

 車を飛ばし「岩内町道の駅」へ到着した。受付けで、オートキャンプ場の場所を教えてもらう。「空きがあるかどうかは、現地で聞いてください」という返事だった。
 岩内町からスキー場へ続く道を上って行く。次第に視界が開け、岩内町全体が見渡せるようになった。見晴らしのよい山の上にオートキャンプ場はあった。「いわないリゾートパークオートキャンプ場」という大きな看板が掛かり、モダンなスタイルの管理棟が建っていた。

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岩内町のオートキャンプ場
 
 「今晩テントを張れる場所がありますか」と受付の男性に話し掛けた。「生憎満員ですが…ちょっと待ってください。よかったですね。今、テントサイトに1つキャンセルが出ましたから、そこなら使えます。いいですか」という素晴らしい返事が返って来た。使用料の2000円を払い、利用するについての諸注意を聞き、テントサイトへ移動した。車から1人用のテントを取り出して張った。北海道の第1日目はすべて順調のようだ。
 
 時刻は5時を過ぎ、辺りのテントでは賑やかな夕食が始まり出した。バーベキューをしている所がほとんどだ。1人でキャンプをしているのは私だけのようだ。私も夕食の準備を始めることにした。岩内の町で買って来たインスタント食品を、コンロで加熱した。キャンプ場の売店で購入したハマグリでスープも作った。夕日が沈み始め、遠くの山が赤く染まり始めた。美しい景色を見ながら、飲んだビールの味は格別だった。
 
 空に雲が広がり、星が見られなかったのが残念だった。晴れた夜はきっと満天の星が見られるのだろう。眼下に広がる日本海にはイカ漁の漁火がたくさん見えていた。風もなく海は凪いでいるようだった。明日の計画はまだ何も立っていなかったが、とにかく函館目指して海沿いの道を走るだけだと思った。家族連れが楽しむ花火の音が、しばらくは聞こえていたが、やがてしなくなり、キャンブ場の夜は静かに更けて行った。


[ 2012/07/06 06:48 ] ふらり きままに | TB(1) | CM(0)
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第3日目 小樽から岩内へ  午前3時前に目が覚めた。「この時間に起きなくてはいけない」というと、私はそれが気になってしまう性分である。うつらうつらする内に3時を迎えてし
[2012/07/10 02:48] まとめwoネタ速neo
プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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