水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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初心者マークの車で走った北海道の旅

第4日目 岩内から奥尻島へ

 午前4時過ぎ目が覚めた。辺りはまだ薄暗い。こんなに早くゴソゴソすれば周りのテントに迷惑だと思うが、目が覚めてしまったのだから仕方がない。寝袋から出て、早朝の散歩をすることにした。眼下に広がる日本海も薄っすらと見えている。夜、見えていた漁火はもう見えなくなっていた。
 スケッチブックを取り出して絵を描くことにした。15分ほどで描き上げた。早朝の感じが少し表現できたように思った。

DSCF0152.jpg
岩内町全景

 洗面を済ませ、テントもたたみ、午前6時キャンプ場を出発した。国道229号線を函館に向かって南下して行く。トンネルを通過するのもだいぶ慣れて来たが、どこを見て走ったらいいのかよく分からない時がある。そんな時はスピードが極端に落ちている。後続車が迫って来て、「何だ!もたもたしているな!追いぬくから道を開けろ!」という運転手の怒鳴り声が聞こえそうである。
 午前8時過ぎ、大きなコンビニを見つけ、朝食を買うことにした。定番のお握りとお茶を買った。休憩を兼ねて、店の前で食べた。コンビニのトイレも借りる。ドライブインのようなコンビニだと思った。
 海岸線に沿った道路を走り、「島牧村道の駅」を過ぎ、瀬棚町へ入る。「フェリー乗場」という看板が目に入る。どこの島へ渡るフェリーがあるのだろうか。行ってみることにした。
 瀬棚港には「奥尻島」という看板が立っていた。車を停めて、駐車場係の人に聞いてみることにした。
「これは何処へ行くフェリーですか」
「奥尻島へ行くフェリーだよ。今、船が着いたばかりだよ。9時20分が出航だから、もうすぐだね。」と教えてくれる。
「車をここに置いて渡ることができますか」
「もちろんできますとも。この駐車場に車を停めて、奥尻島観光に出掛ける人が多いですよ。料金は1泊1000円です。空いている所へ車を停めてください」おじさんは親切に説明してくれた。奥尻島観光も面白そうなので、出掛けることにした。
 車からリュックを下ろし、着替え、洗面用具、カメラ、絵の道具、釣り道具などを詰めて準備完了。奥尻島行フェリーに乗船した。
 船内は観光客で混雑していた。奥尻島は何年か前、大きな津波に襲われて大変な被害の出た島だということは記憶していた。火災が発生して港の近くが何時間も燃えていた映像を覚えている。どんな被害だったのか、島内を歩けばその跡が残っているのかもしれないと思った。今日はこの島に泊まることにした。

DSCF0032.jpg
奥尻港へ
 
瀬棚港から1時間35分で奥尻港へ着いた。港には民宿の旗を持った人がたくさん出迎えていた。3年前、礼文島へ行った時とよく似ていた。「お客さん今日泊る所は決まっていますか。まだでしたら、うちの民宿へ来ませんか。安くしておきますから」と勧誘されたことを思い出した。「この島でもそんな出会いがあるのだろうか」と期待しながらフェリーを下りた。
 たくさんの観光客は、何時の間にか、いなくなってしまった。私のような行き当りばったりの客はいないようだ。残念ながら、民宿の勧誘もなく、観光案内所で宿を紹介して貰うことにした。「民宿ですか。近い所がいいですね。電話してみます」と受付の女性が親切に電話をしてくれた。「民宿おぐろという所が空いています。この港の近くです」と地図を書いて渡してくれた。
 「民宿おぐろ」は海洋センター近くの丘の上に建っていた。玄関を入るとお上さんが出迎えてくれた。「電話があった方ですね。どうぞ」と2階の部屋へ案内された。2階にはたくさんの部屋が並んでいた。時刻が早いせいか客は1人もいなかった。
 カメラとスケッチブックを持って島内観光へ出掛けた。観光案内所で観光コースを教えてもらった。津波被害が一番大きかった青苗地区には慰霊碑と奥尻島津波館があるという。「ぜひ見学してください」と勧められた。島内を走る路線バスで行けるというのでそれで行くことにした。時間があるので、港にある飲食店で昼ご飯を食べることにした。
 店内は客で混んでいた。壁にお品書きが貼ってある。「ウニ丼」「イクラ丼」「海鮮丼」新鮮な魚を売り物にしたメニューばかりだ。ビールが飲みたくなるメニューだ。なぜか食べたいとは思わなかった。他にメニューがないか聞くと「カレーならありますが」という返事だ。迷ったあげく、昼はカレーにした。
 「私の民宿に泊ったら、ウニを腹一杯食べさせてあげますよ」と店の親父さんが、ビールを飲んでいるお客さんと話しているのが聞こえて来た。「じゃあ、明日の晩は絶対にお宅の民宿に泊めてもらいますよ。お願いします」と、少し酔っ払った雰囲気で、お客さんは、しきりに頭を下げていた。この島の特産はウニのようだ。「明日が今年のウニ漁も最終日です。私の民宿で腹一杯食べて行ってくださいね」店の親父さんも上機嫌で話していた。
 奥尻港12時30分発、神威脇温泉行バスに乗車した。バス1台がやっと通れるくらいの細い道を、進んで行く。所々に退避場が作ってあり、車はそこで擦れ違う。レンタカーを借りて島内を1周する観光客が多いようだ。定期観光バスも走っている。路線バスに乗って観光する人はほとんどいないようだ。
 道路が2車線になった。最近完成したばかりように見える。道路沿いの民家も新しい建物が多い。津波の被害が大きかった地区なのだろうか。しばらくして運転手さんが「お客さん、ここで下りてください」と声を掛けてくれた。目的地に着いたようだ。「慰霊碑はこの通りを曲がった所にありますからね」と親切に教えてくれた。
 通りの角を曲がると前方が開け、広い公園になっていた。大きな建物がある。奥尻島津波館のようだ。その手前に丘があり、慰霊碑が立っている。海まではかなりの距離があり、すべて公園として整備されていて、建物といえば津波館だけであった。昔、テレビで見た、炎を上げて燃えていたのは、この辺りだったのだろうか。通りの町並みが続く丘の上には、赤と白に塗り分けられた大きな灯台が建っていた。

DSCF0034.jpg
慰霊碑

 慰霊碑の丘に上った。大きな皿のような物がある。シンボルのレリーフなのだろうか。その横にある石柱に、大地震と津波の恐ろしさを伝える詩が刻んであった。
 次に、津波館へ入った。入館料の600円は高いと思ったが、平成5年7月12日に起きた北海道南西沖地震とその直後に発生した大津波、火災の様子がスクリーンに映し出されていた。詳しい説明があり、奥尻島全体で大きな被害があったことがよく分かった。丘の上に建つ灯台の所まで津波が押し寄せ、灯台が折れてしまった写真には驚いた。津波は30m近い高さにになっていたというから、本当に恐ろしいと思った。

DSCF0035.jpg
奥尻津波館
 
青苗に近づくに連れて、道路がよくなり、家が新しくなっていたのは、すべて破壊尽くされてしまった結果だった。よくぞここまで復興できたなと思った。今は、平和な島になっているが、地震当時は大変な惨状になっていた所だということがよく分かった。
 奥尻港へ戻るバスの時刻が迫り、バス停に急いだ。帰りは、ここへ来る時に、面白い形をした岩があったので、その辺りで途中下車して見物していくことにした。14時20分、バスに乗車。 
 海から突き出たその岩は、真中に大きな穴が開き、大きな城門のような形をしていた。なべつる岩という名前で奥尻島のシンボルになっている岩だそうだ。浜辺には家族連れがテントを張ってキャンプをしていた。お母さんらしい人が、昆布が一杯生えている海の中に潜って、貝を探しているように見えた。私は、浜辺に腰を下ろし、スケッチブックを取り出して絵を描いた。奥尻島の昼下がりは、のんびりと過ぎて行った。

DSCF0153.jpg
なべつる岩

 宿へ戻り、風呂に入り、午後6時過ぎ夕食になった。食堂へ下りて行くと、すでに4人の人が食事を始めていた。どうやら今日は私を入れて5人が泊り客のようだった。テーブルには美味しそうなおかずが並んでいた。アワビ、イカ、ウニの盛り合わせの皿がある。これがメインのようだ。ビールを注文し、刺身を突ついた。コリコリしたアワビの刺身が美味しかった。
 夕飯を終え、港へスケッチブックを持って散歩に出掛けた。日もすっかり沈み、昼間賑わっていた港には人の姿はなかった。明日の朝出航するフェリーが、桟橋に停まっていた。ライトに照らされて、オレンジ色の船体が暗闇に浮びあがっていた。
 港の横に漁協の建物があり、その前の桟橋にイカ釣船が何隻も停まっていた。薄暗い桟橋とイカ釣船をスケッチした。北海道で暮らす人の生活の臭いが漂う風景になりそうだと思った。

DSCF0111.jpg
奥尻港のイカ釣船

 宿への帰り道、寿司屋の前を通る。いつもの癖で、ふらっと立ち寄り一杯引っ掛けた。イカ刺と焼酎を注文した。皿にイカの刺身が大盛りになって出てきた。1匹丸ごとが刺身になっているようだ。甘くて美味しい刺身だった。勘定を聞くと、全部で700円だという。あまりの安さにびっくりした。
 宿へ帰り、荷物の整理をした。明日は午前7時20分発のフェリーで瀬棚港へ戻ることにした。北海道の日本海側に浮ぶ島のほとんどを見学したことになった。酔いも回り睡魔が襲って来た。その夜は高イビキをかいて寝ていたようだ。
 

[ 2012/07/09 06:42 ] ふらり きままに | TB(1) | CM(0)
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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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