水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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北海道を歩く Part2 羽幌から札幌へ

第2日 名古屋港から苫小牧へ 

 船の一夜が明けました。昨夜は、十六人部屋なのでどんなことになるのか少々心配していましたが、私の方は、いつものように、午後九時を過ぎた頃にもう眠気が襲って来て、軽い布団をかぶって寝てしまいました。十二時過ぎだったでしょうか。これもいつものように目が覚めましたが、その時部屋の中で寝ていたのは、六人くらいだったようです。船の軽い振動が子守唄になり、再び寝入ってしまいました。

 目がはっきり覚めたのは、これもまたいつもの午前四時過ぎでした。部屋の客人たちには悪いので、しばらくじっとしていましたが、どうにも我慢できなくて、部屋を抜け出すことにしました。向かい側には、若い女性が三人ぐっすり寝ていました。雑魚寝は、学生時代以来で、若い女性がいるというので、少々胸が高鳴るのですが、彼等にとってみたら、一人おじんが紛れ込んでいて、いやな気分を感じているのかもしれません。

 部屋を抜け出し、船内をうろうろしました。やはり、私と同世代の人は早起きのようです。テレビの前で、つるつる頭のおじさんが、NHKを見ていました。ロビーに行って、ソファーに腰を下ろし、昨日買った小説を読み始めました。しかし、何だか落ち着きません。風呂があったことを思い出し、行ってみることにしました。

 入口には、「二十四時間入浴OK」とあります。さっそく入ることにしました。籠に服が一つ入っています。先客が一人いるようです。ロッカーもあり、貴重品も入れられます。これなら安心して入浴できます。裸になって風呂のドアーを開けると、明るい海の景色が、目に飛び込んできました。「展望風呂」と書いてありましたが、本当に、それにぴったりの景色です。シャンプーや石鹸も付いていて、サウナもあり、一流温泉の気分です。湯船の水が盛り上がったり、下がったりしています。今朝は、少し海のうねりが高くなっているようです。船が揺れているのを、湯船の水が表現していて、少し愉快な気分になりました。今日はどんなことが起こるのでしょうか。だれか話し相手が見つかるといいのですが、これが、今日の目標になりそうです。

 時刻は、八時を過ぎているのに、部屋へ帰ったところ、若者たちは全員まだぐっすり就寝中です。朝ご飯にと、インスタント食品をたくさん買い込んできたのですが、荷物は、すべて大きなリュックに入れたままです。ごそごそして、みんなを起こす訳にもいかず、部屋を出て、ラウンジのテーブルの所で過ごすことにしました。

 それから二時間、十時に再び部屋へ帰ってみましたが、相も変らず、彼等は就寝中です。どうやら、このまま昼を迎えそうです。私も彼等に付き合って、朝食抜きでラウンジで頑張ることにしました。もちろん、食堂で食べることもできるのですが、できるだけ出費を減らすことも、今回の旅行目的の一つになっているからです。

 「海は広いな、大きいな」正にぴったりの表現です。その中を、船は時速四十五キロで進んでいます。しかし、海の表面を見ていると、ごみがたくさん流れて行きます。海の汚染は、かなり広範囲に広がっているように思いました。天候は、だんだん曇ってきているようです。仙台辺りでは、雨が降っているのかもしれません。
 船の進む横を、何羽も水鳥が横切って行きます。目を凝らして見ていると、たくさんの水鳥が群れている所があります。漁師たちが魚を獲る目印に、水鳥を手がかりにすると云いますが、きっとあの群れの下には、たくさんの魚が泳いでいるのでしょう。

 「お昼の食事の用意ができました。どうぞご利用ください」
船内放送が、昼食の準備ができたと知らせています。私の部屋の若者たちも、きっと目覚めているのでないかと、遅い朝食を取りに、部屋へ戻ることにしました。全員起きたようで、向かい側の三人の女性たちが、布団をたたんでいました。彼女たちは、今起きたばかりの様子です。
「君達は、こんなに遅く起きてどうなっているんだ」と思う私のことを、彼女達は「おじんは、早起きでいかんわ」と思っているのかもしれません。私は、買い込んできたインスタントのラーメンとおかゆを取り出して、静かに部屋を後にしました。
 船には、給湯設備がきちんと整っています。旅行に慣れたドライバーや若者たちは、フェリーで旅行する時には、インスタント食品をたくさん買い込み、食費を節約していることを、前回の旅行で見ていました。今回は、私もそうしてみようと思っていたのです。お湯を注ぎ、遅い朝食兼昼食を済ませました。部屋の若者達も、私と同じように、インスタント食品で昼食を済ませているようです。

 フェリーの午後は、いろいろ催し物が工夫されていて退屈しません。まずは、船長とのトークショーがありました。司会者は、この船で仕事をしている中国人の歌手が勤めました。フェリーの構造とか業務内容など、結構興味深い話がありました。操舵室の見学もあり、家族連れも含めてたくさんの人が見学に参加しました。この船の二等航海士が、女性だったのにはびっくりしました。仙台を出航した同じ会社のフェリーと擦れ違った時には、大きな歓声が上がりました。その後、ラウンジで、ピアノの生演奏もあり、旅気分を満喫することができました。

 午後四時少し前、船は仙台港に入航しました。仙台の町は、小雨が降っています。出航は午後八時、四時間近くあります。船を降りて港の近くなら見学に行けそうです。どこかに食堂でもあれば、夕食もできそうです。下船することにしました。
 フェリーと港をつなぐ通路を下って行くと、フェリー乗り場に着きました。七夕飾りが幾つも吊ってあります。仙台にやって来たという実感がしました。待合室には、たくさんのお客が長い列を作っています。この分だと、船は満員になりそうです。

 港から少し離れた所に、ジャスコの建物が見えます。それを目指して歩くことにしました。前を見ると、何組ものグループが、私と同じように道を歩いて行きます。私も、その人たちの後に付いて行くことにしました。リュックを背負って手提げ袋を下げた男性が歩いています。
「食事ですか」
「いや、仙台は私の家があります。ここで私は下船です」
その人は、にっこり笑いました。
「明日は、仙台港で港祭りがあり、花火が打ち上げられます。一日遅かったら、それを見てもらえたのに」
残念そうな口ぶりで、その人は言いました。その人は、花火にあわせて帰省したのでしょうか。打ち上げられる花火を船から見られたら、どんなに素晴らしかったでしょう。
大通りに出ると、中華料理店がありました。夕食は、そこでとることにしました。「夕食セット」というメニューで、六百八十円。ボリューム満点で、すっかり腹が一杯になりました。安上がりの夕食でした。

img8031.jpg

 午後六時半、船に戻りました。船内は、人でごった返しています。仙台から、本当にたくさんの人が乗船したようです。通路もロビーも、行き交う人たちで一杯です。まるで、都会の雑踏が引っ越してきたという感じです。ラウンジのテーブル席に座って、行き交う人達の様子をボーと眺めながら、出航の時を待つことにしました。ガラス越しに見えるちょっぴり豪華な食堂も、人で一杯です。ビールがテーブルに並び、乾杯をしている人や楽しそうに話をしている家族連れの姿が見えます。ドラが鳴り、音楽のボリュームも大きくなり、いよいよ船が出航します。ワルツの曲が流れています。昨晩、ロマンチックな気持ちで食事をしていた時のことが甦ってきました。


[ 2012/08/03 06:12 ] ふらり きままに | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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