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水彩画で綴る  細入村の気ままな旅人 旅日記

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神通峡をたずねて  片掛かいわい32

片掛に残る伝説・民話 その1

洞山頂上近くの一本杉
 

 私の家の丁度正面上方で洞山の頂上近くに大きな杉の木があった。

 私達は一本杉と呼んでいたが、一本だけスクッと立っていたのではなく、幹は一つだが、数本に分かれていた。山の傾斜した頂上近くでは、杉の木はあまり成長しないのが普通である。ところが、この一本の杉は、自然に生え、何十回の雷にやられて、途中で折れたり裂けたりしながらも、不死身のように枯死することもなく、零下数十度の寒気にも耐え、豪雪にも吹雪にもよく耐えて、数百年生き続けてきた。
 
 私は子供の頃から、朝、家を出て必ずこの一本杉を眺めることにしていた。後に、私が大人になっていく過程で、または軍隊での猛烈な訓練など、大きな困難や試練に遭遇しても、これらを突破して進むことができた理由の一つが、この一本杉を見てきた無言の訓えかも知れない。    

                        (飛騨街道「片掛の宿」昔語り『まぼろしの瀧』)  文山秀三著



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プロフィール

細入村の気ままな旅人

Author:細入村の気ままな旅人
富山市(旧細入村)在住。
全国あちこち旅をしながら、水彩画を描いている。
旅人の水彩画は、楡原郵便局・天湖森・猪谷駅前の森下友蜂堂・名古屋市南区「笠寺観音商店街」に常設展示している。
2008年から2012年まで、とやまシティFM「ふらり気ままに」で、旅人の旅日記を紹介した。

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