笠寺観音商店街 旧東海道の風景 ゆたかや本店前の旧東海道は、車が2台すれ違う広さしかない狭い道である。この道の風景を時間帯で追ってみた。
通勤時間帯の朝は、仕事に出掛ける車でごった返す道になる。名鉄電車の踏切の遮断機が下りると西に向かう車が停車して列をなす。車だけでなく、自転車の荷台に子どもを乗せた若い母親たちが保育園に向かって走って行く道でもある。通勤の車が通らなくなった頃からは、リハビリを兼ねて観音さんへ向かう人たちが歩く道になる。狭い歩道を杖をついて歩く人の姿もある。
昼前には、大型スーパーへ買い物に出掛ける手押し車を押す高齢者の人たちが歩く道になる。車がさらに速度を落として通り過ぎて行く。観音さんに市が立つ六の日には、近在からたくさん人たちが押し寄せる道になる。たくさんの掘り出し物を持って歩く姿はどことなく微笑ましい。
大人たちは、車が行き交うこの狭い道を歩いているのだが、トンと子どもが歩いている姿を見かけなくなってしまった。子どもはどこへ行ってしまったのだろう。車が危険だから他の道を歩いているのかな? 高齢化の波が押し寄せ、この町には子どもがいなくなくなったのかな? それとも、子どもが興味を持ちそうなお店屋さんがなくなってしまったからかな?
せめてこの道が一方通行になれば、歩道が広がり、高齢者や障がい者には優しい道になる。その時には子どもたちの姿も見られるようになるのではないだろうか。一方通行の実現は難しいのかな?